コーポレートガバナンス
基本的な考え方
ファナックでは、従來から「厳密と透明」の基本理念のもと、コーポレートガバナンスの充実を著実に図ってまいりました。監督機能と執行機能の分離を進めるなかで、取締役會の監督機能を一層強化し、経営上の意思決定をより迅速化するため、監査等委員である取締役により構成される「監査等委員會」を備え、取締役會から取締役への業務執行の決定権限委譲の拡大が可能な監査等委員會設置會社に移行し、更なるコーポレートガバナンスの充実と企業価値の向上を目指しています。
また、獨立社外取締役が過半數を占め、かつ獨立社外取締役が委員長を務める指名?報酬委員會を設置し、取締役の任命、評価における客観性、透明性を高めることで、監督機能の厳密性、透明性を擔保しています。
推進體制?取り組み
- 監査等委員會設置會社である當社では、取締役會(監督機能)と経営側(執行機能)の分離を図り、それぞれの獨立性を保つようにしています。
- 取締役會における社外取締役比率および取締役會のダイバーシティ比率は以下のようになっています。
- 監査等委員會(5名)のうち3名は社外監査等委員であり、そのうち1名は女性です。
- 引き続き、取締役會と経営側それぞれの獨立性が保たれているか、ダイバーシティの効果が表れているか、取締役會と監査等委員會における議論が活発か、等の観點から、內容を定期的に検証し、必要により改善を行います。
指名?報酬委員會
取締役の選解任および報酬等について、獨立社外取締役が過半數を占めかつ獨立社外取締役が委員長を務める指名?報酬委員會を設置し、當該委員會にて諮問を行うことで、手続きの客観性?透明性等を確保しています。
取締役會の実効性評価
(1) 実効性の向上に向けた取り組み
當社では、ガバナンスを現実的に機能させるため、基本理念である「厳密と透明」の実踐を徹底しており、取締役會の実効性等については、取締役に毎年アンケートを実施しているほか、意見交換できる場を適宜設けています。また、これらに加え、隨時、取締役から意見、評価等を受け付ける體制を取ることを「コーポレートガバナンス?ガイドライン」に定め、実踐しています。
(2) 評価の方法
取締役會の実効性評価につきまして、取締役會の構成員であるすべての取締役を対象にしたアンケート調査を2021年10月に実施しました。當年度は、2021年6月の監査等委員會設置會社への移行やコーポレートガバナンス?コードの改訂を踏まえ、取締役會の構成および運営や、経営戦略等の重要事項の決定および監督等にあたり、取締役會が実効的に機能できたかについて、透明性を高め、厳密かつ多角的な視點から評価を実施するため、アンケートの設計およびその分析評価にあたり外部機関を活用しました。
(3) 評価結果の概要
當社取締役會はジェンダー、國籍、職歴等の観點から多様性があり、自由闊達な意見交換のできる環境が醸成され、多角的に審議されていることなどが高く評価されました。一方で、當社の持続的な成長に向けた人材育成の在り方についてさらに議論を深めるべきといった意見が挙げられました。當社取締役會は、今後とも継続的に取締役會の実効性向上に取り組んでまいります。
取締役の報酬方針
(1) 取締役の個人別の報酬等の內容に係る決定方針に関する事項
當社は、取締役(監査等委員である取締役を除く。以下この段落で同じ)の個人別の報酬等の內容に係る決定方針(以下、決定方針という。)を定めており、その概要は、次のとおりです。(2021年6月24日開催の當社取締役會にて決議)
- 固定報酬は、各取締役の役位に応じて決定される。
- 業績連動報酬は、株主還元と同様に親會社株主に帰屬する當期純利益に連動させることを基本とする。
- 株式報酬は、取締役の貢獻度等諸般の事項を総合的に勘案し、譲渡制限付株式に関する報酬を支給する。
- 取締役の報酬は、固定報酬、業績連動報酬および株式報酬により構成されており、これらの支給割合は、役位?職責、業績等を総合的に勘案して設定する。
- 社外取締役の報酬は、固定報酬のみとする。
また、決定方針の決定は、取締役會の決議によります。
監査等委員である取締役の報酬につきましては、監査等委員である取締役の協議により個別の監査等委員である取締役への報酬額が決められています。
(2) 取締役の報酬等についての株主総會の決議に関する事項
取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬等の総額につきましては、2021年6月24日開催の第52回定時株主総會にて、以下の(イ)固定報酬枠および(ロ)業績連動報酬枠の合計額を上限とすることでご承認いただいております。また、(イ)および(ロ)とは別枠として、社外取締役を除き、(ハ)株式報酬を支給することをご承認いただいております。
- (イ) 固定報酬: 年額8億円以內(うち社外取締役分は年額1億円以內)
- (ロ) 業績連動報酬: 選任または重任された株主総會の前事業年度の親會社株主に帰屬する當期純利益の0.7%以內(ただし固定報酬の3年分を超えないものとする)
- (ハ) 株式報酬: 譲渡制限付株式に関する報酬等として支給する金銭報酬債権の総額は年額3億5千萬円以內、これにより割り當てられる譲渡制限株式の各事業年度における総數は28,000株以內
當該定時株主総會終結時點の取締役(監査等委員である取締役を除く)の員數は6名で、社外取締役を除くと3名です。
監査等委員である取締役の報酬等の総額につきましては、2021年6月24日開催の第52回定時株主総會にて、年額2億円を上限とすることでご承認いただいております。
當該定時株主総會終結時點の監査等委員である取締役の員數は5名です。
(3) 取締役(監査等委員である取締役を除く)の個人別の報酬等の內容の決定に関する事項
報酬水準の検討に際しては、ベンチマーク企業を選定し、外部第三者専門機関の調査結果も踏まえた報酬水準を參考にしております。報酬額の決定については、獨立社外取締役が過半數を占めかつ社外取締役を委員長とする指名?報酬委員會にて諮問を行った後、取締役會が取締役(監査等委員である取締役を除く)の個人別の報酬額の具體的內容を決定しております。當該手続きを経て取締役(監査等委員である取締役を除く)の個人別の報酬額が決定されていることから、取締役會はその內容が決定方針に沿うものであると判斷しております。
取締役會?監査等委員會の開催頻度
- 取締役會は、原則毎月1回開催するほか、必要に応じて隨時開催しています。(2021年度は計12回開催)
- 2021年度には、2021年6月24日の監査等委員會設置會社への移行前に、監査役會を2回開催しました。また、移行後から年度末日までに、監査等委員會を11回開催しました。
- 個別の取締役の取締役會等への出席狀況は、以下のとおりです。
取締役會 | 監査役會 (2021年6月24日まで) |
監査等委員會 | |
---|---|---|---|
山口 賢治 | 12回/12回 | - | - |
稲葉 善治 | 12回/12回 | - | - |
マイケル ジェイ チコ | 12回/12回 | - | - |
佃 和夫 | 12回/12回 | - | - |
住川 雅晴 | 12回/12回 | 2回/2回 | - |
山崎 直子 | 12回/12回 | - | - |
小針 克夫 | 12回/12回 | 2回/2回 | 11回/11回 |
三村 勝也 | 12回/12回 | 2回/2回 | 11回/11回 |
今井 康夫 | 12回/12回 | - | 11回/11回 |
橫井 秀俊 | 11回/12回 | 1回/2回 | 11回/11回 |
富田 美栄子 | 11回/12回 | 2回/2回 | 11回/11回 |